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腰痛の原因はストレスだったという事実

デスクワークのせいで腰痛がひどくなったと思っていたら、実はもっと根本的な原因にストレスがあったという人が急増しています。そもそも腰はどんな姿勢でも負担がかかりやすい部位で、立っていても座っていても常に重圧が架せられているのは実感のとおりです。歩いていても作業をしていても負担がかかりますし、一番楽なはずな寝姿勢でさえ、寝方によっては負担が強いられるため、年齢や性別に関係なく痛みを抱える人はたくさんいます。とは言え、腰を使わずに日常生活は送れないため、だましだまし我慢しながら過ごしている人も多いでしょう。一番よくない姿勢は前かがみや中腰ですが、このとき立っている状態の3倍以上の圧がかかっていることがわかっています。デスクワークで1日じゅうモニターとにらめっこをしている人は要注意で、座っているため疲れていることに気づきにくく、気づいたときにはひどい腰痛を抱えてしまうことも多いのです。整形外科にかかったり、整体院に通ったり、市販の薬に頼ったりとさまざまな対症療法がありますが、根本原因は姿勢の悪さや筋力低下、運動不足などだと考えている人が大半でしょう。ところが近年わかってきたのは、腰の痛みは心理的ストレスと密接に関係するという事実です。腰を使う以上、一定の疲労や痛みは誰もが感じるものですが、ストレスを抱えている人ほど強い痛みを感じることがわかったのです。近年解明されたのは、脳から放出されるドーパミンのメカニズムです。人は痛みを感じる状況になると、痛みを抑制するドーパミンが脳内から大量に分泌され、痛みを軽減させるシステムを持っています。これは生まれつき持っている対抗機能であり、これにより多少の痛みは気にならず生活が送れるようになっているのです。ところが心理的ストレスを継続して受け続けると、このシステムが働かなくなり、ドーパミンの放出量が減ってしまうことがわかりました。つまり痛みを抑えられなくなり、今までは平気だった作業も耐えられないくらいの痛みに増強してしまう結果になるのです。痛みがあるとそれがさらにストレスになってしまいます。自分で痛みが軽減できない以上薬や整体などで対処するしかありませんが、本当に腰痛の対策をするなら、まず心のストレスを少しでも取り除くことが大切です。

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